小沢一郎と橋下徹である。
【小沢元代表単独インタビュー詳報】増税法案に造反明言 小沢氏、離党は否定 野田首相の解散困難 次期政権で衆院選 (共同通信 2012/02/04 )
マニフェストに掲げたのは、国の統治機構の大転換をはじめとする革命的な改革だ。本気で取り組めば、大変な波風が立つ。猛烈な抵抗があるが、やり抜かなければならない。
〈橋下徹・大阪市長に聞く〉選挙、ある種の白紙委任 (朝日新聞デジタル 2012年2月12日)
僕が主張しているのは、日本の統治機構、政治や行政のシステム全体を変えようという話です
自民党や民主党がうまくいかなかったのは、統治機構の変革を言わなかったからです。
こういう事をほかの政治家が言っても、寝言やうわごとの類としか受け取られない。
こういうことを言う人には、それなりの実現可能性つまり実力と、そして本気度が必要なのである。
それより何より、このような問題意識を持っている政治家そのものがほかにいないのは寂しい。
「統治機構の革命的改革」!
小沢一郎が言うように、これをやるには、”大変な波風が立つ”し、”猛烈な抵抗がある”
現に小沢一郎はそのさなかにある。
その大変な波風や猛烈な抵抗を乗り越えるのに必要なものは何か?
多分国民の支持であろう。
統治機構を変えられては困る奴らがいる。
そして国民は、この「統治機構」が自分たちの幸福を妨げていることに気づいていない。
小沢一郎は言う。
国民がもっと自覚して賢明になることが必要だ、と。
小沢一郎が必要としているのは、「自覚した賢明な国民」なのだ。
そして小沢一郎を支持している人たちの多くは、「自覚した賢明な国民」なのだ。
3年間も史上最大のスケールで叩かれ続けている小沢一郎を、個人的利害などとは関係なく、政治的・社会的正義という観点から支持し続けているのだ。
残念ながら、ちょっとだけ数が足りないが……。
だから小沢は国民に覚醒を要求するのだ。
橋下徹も「統治機構の変革」を言う。
彼も本気なのだろう。
本気で物事を進めようとするとき、その前に立ちはだかるのが「統治機構」なのだ。
その存在を知り、その巨大さを知っているのは、それにぶつかったことのある人だけなのだろう。
だから橋下徹も国民の支持が必要なのだ。
どのような国民の支持なのか?
──最近の報道からの抜粋──
橋下市長は今月中旬、「議場における国旗への礼」というタイトルで幹部らにメールを送信。「議場の席に着く時には国旗に礼をしてください」「答弁に立つときだけではなく、席につくときに1段あがるときにも」「休憩後も」などと、細かく指示を出した。
国旗国歌を否定するなら公務員を辞めればいい。
大阪市の橋下徹市長は(2012・1月)13日、学校行事で国歌斉唱時に起立を義務づける条例案の作成を担当部局に指示したことを明らかにした。橋下市長が大阪府知事時代に提案、成立させた条例案と同様の内容で、2月の定例市議会で提案、成立を目指す。
そのうち、日の丸君が代に頭を下げるのが嫌な人間はこの国から出て行け、なんて言い出しかねない。
そして橋下は、自分の理想とする国民を自ら育てようとしている。
キーワードは、愛国心と競争である。
大阪市教育基本条例案
(基本理念)
第2条市における教育行政は、教育基本法第2条に掲げる目標のほか、次の各号に
掲げる具体的な教育理念に従ったものでなければならない。
⑴ 個人の自由とともに規範意識を重んじる人材を育てること
⑵ 個人の権利とともに義務を重んじる人材を育てること
⑶ 他人への依存や責任転嫁をせず、互いに競い合い自己の判断と責任で道を切り
開く人材を育てること
⑷ 不正を許さず、弱者を助ける勇気と思いやりを持ち、自らが社会から受けた恩
恵を社会に還元できる人材を育てること
⑸ 我が国及び郷土の伝統と文化を深く理解し、愛国心及び郷土愛に溢れるととも
に、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する人材を育てること
⑹ グローバル化が進む中、常に世界の動向を注視しつつ、激化する国際競争に迅
速的確に対応できる、世界標準で競争力の高い人材を育てること
巧みに緩衝材を配しているが、(1)〜(6)まで一本の線で貫かれている。
規範意識を重んじ、
義務を重んじ、
互いに競い合い、
社会から受けた恩恵を社会に還元でき、
愛国心及び郷土愛にあふれ、
競争力の高い人材、
橋下は、そんな人ばっかりの国を造りたいらしい。
ここには、小沢の言う「自覚した賢明な国民」とは正反対の国民像がある。
橋下を支持するのは、こんな国民なのだろう。
多分、二人の「統治機構」の理解は正反対である。
橋本の「統治機構の変革」は、全体主義・国家主義の方向へ向かう。
小沢の「統治機構の変革」は真の民主主義の方向を向いているのだ。
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