【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的かつ非正統的な歴史書等をいいます。 現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

鉢呂経産相を辞任に追いやったマスコミの常套手段

鉢呂経産相発言に対するマスコミの姿勢は、見事にこの国のマスコミの水準を示している。
「死の町」
「放射能つけちゃうぞ」
この2つの発言で大臣辞任に追い込まれた。
本会議場の大臣席に一度も座ることができないまま辞任とは、本人もさぞ心残りであろう。
追い込んだのは、世論ではなく、マスコミである。

あらたにす 編集局から 9月11日
朝日新聞
 放射能について無責任な発言を重ねた鉢呂経産相が辞任しました。風評や偏見で苦しむ福島県民から批判が相次いだのは当然です。「福島の再生なくして、日本の再生はない」と訴えてきただけに、野田首相も辞任を認めざるをえなかったのでしょう。11日は東日本大震災から半年。福島第一原発の事故直後に、住民避難の決断を迫られた自治体の動きを検証しました。辞任した経産相と地元自治体トップとの「落差」に考え込まざるをえません。(池)


どこまでも腐った新聞である。
福島県民は”風評”、”偏見”で苦しんでいるのか!
原発事故という厳然たる事実があり、放出された放射能がそこに存在し、汚染された土地・空気・水があるのだ。
人がそこには住めないという事実があるのだ。
朝日はその現実を無視して、”風評”と”偏見”が福島県民を苦しめていると断ずる。
しかし、”風評”だの”偏見”などは、元が収まれば自然になくなる。

鉢呂発言は、その現実をあからさまに表現してしまった。
「死のまち」という言葉は、いやおうなく重い現実に住民の目を向けさせる。
住民にとっては直視したくない現実かもしれない。

マスコミは鉢呂発言を、「住民の気持ちを逆なでする」と口を揃える。
マスコミが自ら苦い現実から目をそらしている。
あるいは目をそらすようにし向けている。
しかし、復興・復活は現実を冷徹に見つめるところから始まるのだ。

読売新聞
 避難者8万人、身元不明の遺体千体。大震災から半年を迎えましたが、その節目のときに、内閣がまたも惨めな姿をさらしました。「(原発周辺は)死のまち」「ほら、放射能」と軽佻浮薄な言動を連発した鉢呂経産相の辞任です。被災地の苦しみ、原発事故の深刻さを全く意識していないかのような言動でした。経産相は原子力行政の所管閣僚です。こいつには任せておけない、と野田首相が決断したのなら、かすかな希望が残ります。(水)


「死のまち」とは、「被災地の苦しみ、原発事故の深刻さ」を直截に表現した言葉ではないか?
読売の言う「軽佻浮薄な言動」とはほど遠い言葉である。

ただし、「ほら、放射能」については何とも言えない。
言葉づらからは、確かに「軽佻浮薄」とも受け取れるが、その場面、文脈が分からないので断定はできかねる。
報道自体怪しいところがある。

これにも「被災者の気持ちを逆なでする」という非難が集まっている。
しかし、これが100%報道の通りだとしても、大臣辞任を当然視するほどのことではあるまい。
こんなことで大臣を辞めさせていたら、そのうち誰もいなくなってしまう。
政治家はマスコミに生殺与奪の権を与えることになる。

「死のまち」発言報道は、asahi.comでは、次の記事が最も早いかもしれない。
原発周辺市町村「まさに死のまち」 鉢呂経産相が発言 (asahi.com 2011年9月9日14時8分)
 鉢呂吉雄経済産業相は9日の閣議後会見で、……
 いまだ多くの人々が放射性物質がもたらす健康への被害を懸念し、住み慣れたふるさとをはなれざるをえない状況のなか、原発事故の被災地を「死のまち」と表現したことは今後問題になる可能性がある


読売では、
「原発周辺まさに死のまち、再生を」鉢呂経産相 (YOMIURI ONLINE 2011年9月9日14時10分)
鉢呂経済産業相は9日の閣議後の記者会見で、……
担当閣僚自身が周辺地域を「死のまち」と表現したことは波紋を呼びそうだ


マスコミの常套句に、「今後問題になる可能性がある」とか「今後論議を呼びそうだ」というのがある。
問題発言だと断定するのではなく示唆するだけである。
実際には、煽りであり、見え透いたマッチポンプである。

ちっぽけな事実に情緒の粉をまぶし、火を付けては団扇であおぐ。
愚かな野党議員が騒ぎ立て、さらに愚かな民主党に飛び火する。
そしてしまいにはいかにも燎原の火のような勢いで全国を覆い尽くしているかのごとく報道する。

世論とは、マスコミの作り上げたイリュージョンに過ぎない。
しかしながらこの国では、現実の世論がそのイリュージョンに収斂されていく。
政治家もイリュージョンを現実存在だと錯覚する。

世論とは、テレビや新聞のなかにあるのではない。
人々の現実の生活の中にあるのだ。
その実在する世論を見極める目が政治家には必要なのだ。

マスコミの下らない攻撃などを一々真に受けるな。
法と良識、そしてもし持ち合わせているなら政治哲学・政治理念に従って進退を決める覚悟を持て!

その覚悟のない奴は、始めから政治家などにはなるな!



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コメント

まさに慧眼。
メディアも腐ってるし、政治家も胆力を欠く。
早く小沢に政権を取らせなくてはならぬ気持ちが募る一方だ。

  • 2011/09/13(火) 08:19:16 |
  • URL |
  • hy #SziNSl4A
  • [ 編集 ]

昨年4月、マスゴミから「支持率が下がっている! 幹事長辞任の世論が70%ある!」と責められ続けた小沢氏が、「同じ期間小沢は不起訴だと言って、世論調査をしたら答える!」と切り返した胆力を思い出した。

9/11は御用メディアの命日

お説御意。
「死の町」という言葉にある「死」という非日常性が日常化する恐ろしさが放射能汚染の現実だ。先般、御用メディアがこの言葉に強烈なアレルギーとその方向での世論誘導を行ったのは、自分たちのこれまでの嘘・虚飾に満ちたイリュージョンを破られたくないという、まさに御用メディアと原発マフィアたちの感情を傷つけたことに他ならない。住民感情を傷つけたなどは嘘である。政府の初動から今日までの放射能汚染の実態隠しと、この御用メディアのイリュージョンのおかげで、国民はひどい被曝を受けてしまった。これは事実であり、バズビー教授が予測するようにもし100万人以上の癌死が将来に放射能渦として社会問題化した場合は、この政府と御用メディアは犯罪者になる。そういうことを彼らはわかっているので、「死」をひたすら放射能から遠ざける情報操作を行うのだ。復興/再生に「死」という非日常性ほど邪魔なことはない。死地にそんなものあり得ないからだ。それを唱える政府・御用メディア共に、海外から福島原発の風下をゲットーか収容所にするつもりかとの声があがっている。アウシュビッツの入り口に「働けば自由になる」とあるが、まさに子どもたちを含めた住民を放射能という見えない壁の内側に押し込んでおいて、「除染すれば自由になる」と言うことがあまりに符合するというワケだ。鉢呂氏の「死の町」という言葉の先に「ここは住民を戻すべき場所でない」という彼なりの確信があったとすれば、「死」を禁句とした御用メディアは避難/棄地という放射能からの回避行動を封印するというトンでもないことをしたことになる。鉢呂氏は農協出身だけに、原発風下の農耕地の除染がムリということは周囲に漏らしていたそうだ。福島市を含め放射線量が高いスポットが点在する場所だけでも除染には数十年かかると言われている。山野などは除染は不可能だろう。つまり、避難/棄地させないとは、将来世代にまで除染を引き継がせ、延々と被曝をさせるという官製ジェノサイトである。こんなことは、チェルノブイリ事故で、かのソ連政府でもしなかった。ガラスバッジを子どもたちに付けて放射能と戦わせて被曝を経過観察するなど、子どもたちが健全に生きる権利を保障する、国連の子ども憲章などにも違反する行為である。そんなメチャクチャな「死」の隠匿の上に復興/再生を叫ぶなら、これほどブラックなジョークはない。いずれ、9/11はかれら御用メディアと原発マフィアたちの命日だったということがわかるだろう。

死の町=ゴーストタウン

雇う側委員会議員には何故文句を言わなかったのマスコミは

委員長 末松信介 (自民)
理事 松村龍二 (自民)
理事 寺田典城  (みん) 赤石清美 (自民)
岩井茂樹 (自民) 宇隆史 (自民)
岸 信夫 (自民) 高階 恵美子 (自民)
中西祐介 (自民) 古川俊治 (自民)
宮沢洋一 (自民) 谷合正明 (公明)
横山信一 (公明) 田村智子 (共産)
山下芳生 (共産) 中山恭子 (日改)
森田 高 (国民)

行政監視委員会 - 3号
平成23年05月16日
国務大臣(細川律夫君) 
今、石橋委員の方からお話がありましたように、
私は五月の七日にJヴィレッジとそれから
福島第一原発の方に行ってまいりました。
Jヴィレッジから福島原発に行く間、
これマイクロバスで行きましたけれども、
その間、人が一人も見えない、いない、
牛が放牧をされて、主のいない牛が、何というか、
漂っているといいますか、そんな風景を見まして、
本当に町全体が死の町のような印象をまず受けました。

この時はマスコミは騒ぎませんでした。

鉢呂経産相の発言。

大変厳しい状況が続いている。
福島の汚染が、私ども経産省の原点ととらえ、そこから出発すべきだ。
事故現場の作業員や管理している人たちは予想以上に前向きで、
明るく活力を持って取り組んでいる。
3月、4月に入った人もいたが、
雲泥の差だと話していた。残念ながら、
周辺町村の市街地は、人っ子ひとりいない、
まさに死のまちという形だった。
私からももちろんだが、野田首相から、
「福島の再生なくして、日本の元気な再生はない」と。

今回はマスコミが騒ぎました。

放射能つけてやろうかの出所もあいまいですし、
本当に腐ったマスコミです。

  • 2011/09/17(土) 17:34:29 |
  • URL |
  • 国民! #6GgKOieI
  • [ 編集 ]

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鉢呂更迭劇にはある種の恐ろしささえ覚える

 既に乗り遅れた感はあるが鉢呂更迭劇についてちょっとだけ。 「死の町」発言によって就任僅か9日で経産大臣の座を追われた鉢呂吉雄。ハッキリ言って脇が甘いし、 ほとんどマ ...

  • 2011/09/20(火) 13:38:49 |
  • 痛みに耐えるのはこれからだ

言葉狩りで大臣をやめさせるマスゴミの正体は??名前も社名も名乗れないチンピラ

私は煽りは好きじゃないんですがね、こんな記事はたくさんの日本人に読んで欲しいと思います。 田中龍作ジャーナルより http://tanakaryusaku.jp/2011/09/0002912>> この記事に対するツイッター、今物凄いことになっているみたいですね・・・ 原発災害 枝野・新経産

  • 2011/09/13(火) 18:54:49 |
  • f-kafkappaの日記~緑と青の風にのって~

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