菅の、批判を許さぬ凶暴さが安倍晋三の愚かさを支え続けてきた。
安倍は何を言っても守られてきた。
メディアも役人も与党議員も口を閉ざし、野党議員さえも及び腰のだらしなさ。
菅が恐ろしかったからだ。
そう、菅には何をするか分からぬ恐ろしさがある。
菅は知っている。
自分の権力の源泉は安倍晋三であることを。
安倍が倒れれば、自分も倒れるということを。
菅は何が何でも安倍を守らなければならないのだ、自分のために。
『暗君と佞臣』という、実に分かりやすい構図ではある。
「さすがに強い違和感を覚えた」 菅義偉官房長官、前川喜平・前文部科学事務次官の「貧困調査で出会い系バー」の説明に
菅義偉官房長官は26日午前の記者会見で、前川喜平・前文部科学事務次官が援助交際の交渉現場となっている出会い系バーに、女性の貧困問題を調査するために出入りしていたと釈明した件について、「さすがに強い違和感を覚えた」と述べた。その上で「常識的に、教育行政の最高責任者がそうした店に出入りして、(女性に)小遣いを渡すようなことは到底考えられない」と語った。
一方の前川さんは、
前川喜平氏「出会い系バーに行ったことは事実。実地視察調査で教育行政の課題を見いだせ、意味があった」
普通の役人なら実際に見に行こうとは思わないかもしれないが、その実態を、実際に会って話を聞いてみたいと思って、そういう関心からそういうお店を探し当て、行ってみた。
その場で話をし、食事したり、食事に伴ってお小遣いをあげたりしながら話を聞いたことはある。
その話を聞きながら、子供の貧困と女性の貧困はつながっているなと感じていたし、そこで話を聞いた女性の中には子供2人を抱えながら、水商売で暮らしている、生活保護はもらっていないけれど、生活は苦しい。就学援助でなんとか子供が学校に行っているとか、高校を中退してそれ以来ちゃんとした仕事に就けていないとか。あるいは通信制高校にいっているけどその実態が非常にいい加減なことも分かった。
いろいろなことが実地の中から学べた。その中から、多くの人たちが親の離婚を経験しているなとか、中学・高校で中退や不登校を経験しているという共通点を見いだした。
ある意味、実地の視察調査という意味合いがあったわけですけれど、そこから私自身が文部科学行政、教育行政をやる上での課題を見いだせた。ああいうところに出入りしたことは役に立った。意義があったと思っている。
これをスキャンダルととるか美談ととるかは、見る人の判断力と人格による。
こんなブログがあった。
キッズドア 渡辺由美子 オフィシャルブログ
実は、前川氏は、文部科学省をお辞めになった後、私が運営するNPO法人キッズドアで、低所得の子どもたちのためにボランティアをしてくださっていた。素性を明かさずに、一般の学生や社会人と同じようにHPからボランティア説明会に申し込み、その後ボランティア活動にも参加してくださっていた。
或いは、
夜間中学 埼玉の運動31周年集会 「重要な役割」 初参加、文科省事務次官が評価 /埼玉 毎日新聞2016年10月31日 地方版
埼玉の夜間中学運動31周年を記念した集会が29日、JR川口駅東口にある複合施設「キュポ・ラ」で開かれ、文部科学省の事務方トップとして集会に初参加した前川喜平事務次官が「(夜間中学は)教育の場で重要な役割を果たしてきた」と評価し、文科省として公立夜間中学設置を推進する考えを示した。【鴇沢哲雄】
埼玉には公立夜間中学がなく、川口市には自主夜間中学が設けられている。集会は、「すべての人に義務教育を」をスローガンに、県内に公立夜間中学を設置するための運動を続ける「埼玉に夜間中学を作る会」(野川義秋代表)と「川口自主夜間中学」(金子和夫代表)が開催。前川次官は「夜間中学と日本の教育の未来」と題して講演した。
こうしてみると、前川さんは、在職中も退職後もその姿勢や心の有りように一貫しているものがある。
このところ、役人の薄みっともなさを散々見せつけられてきた私の目には、あたかも”一服の清涼剤”のようにも映る。
引き比べて、菅官房長官の精神の卑しさは救いようがない。
