【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的かつ非正統的な歴史書等をいいます。 現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

小沢一郎に対する犯罪捏造事件の勝者はだれか

政権交代阻止を目的にした麻生首相・漆間官房副長官による小沢一郎事件捏造によって小沢一郎は民主党代表を降板した。
だからといって自民党が勝ったわけではない。

2009年3月3日、東京地検特捜部が小沢一郎秘書大久保隆規氏を逮捕した。

麻生政権が解散総選挙を逃げ続けていたときである。
麻生は小沢一郎を民主党代表の座から降ろすことに成功したがその後の総選挙で大惨敗、政権交代は実現した。
そしてそれ以来の自民党の凋落は無惨な様相を見せ続けている。
民主党支持は落ち続けているが、自民党への支持もまったく戻る気配がない。

自民党議員は小沢攻撃によって退勢挽回を図るほかなかった。
大事な政策を練る力、人を育てることを軽視して手っ取り早い小沢攻撃に血道を上げたために、政党としての実力をまったく失ってしまった。

大多数の自民党議員にとって小沢事件はたまたま起こった事件ではあろうが、その事件を真摯に見つめることをせずに利用することだけを考えたのである。
政治家としての努力と知性を無くした政党に明日はない。
自民党は小沢一郎事件を捏造し、そして利用することに頼りすぎたために、政党としての死期を早めてしまった。

検察・特捜は政界最大の大物議員を追い込んだ。
勝利者か?
いや、検察もまた敗者であろう。

これまで国民の目から巧みに隠してきたその本質がすっかりあらわになってしまった。
”検察の正義”など地に落ちてしまった。
過去の勲章も新たな光のなかでにわかにうさんくさいものになってしまった。

鈴木宗男事件。
佐藤栄佐久事件。
三井環事件。
そして村木事件等々。

すべて検察のでっち上げという見方がほぼ定着してしまった。
確かに検察はまだ力を持っている。
しかしそれを支える正統性を失ってしまった。

自民党や検察が事件を捏造できたのには、マスコミの力も大きかった。
ところが狂気の反・小沢キャンペーンによって、マスコミはその存在意義に疑問をもたれるようになってしまった。
またその論理の矛盾、知性の低劣さもさらし続けている。
尊敬と信頼を失ったメディアに未来はない。

民主党は以後の選挙では負け続けている。
小沢排除は民主党にとっても失敗であった。
ただし一部議員にとっては、小沢排除によって利益を得られた。

菅直人とその加担者たちである。
仙谷、岡田、前原、枝野等々。
彼らは民主党の主導権を握るために事件を利用した。

事件が検察による捏造ということを知っていながらである。

小沢一郎というパラドックス ??検察は大久保秘書をどう起訴に持ち込むのか? (高野孟「内憂外患」2009年03月18日)
 民主党の仙谷由人元政調会長は15日のTV朝日「サンデー・プロジェクト」に出演して、西松建設の違法献金事件で小沢一郎代表の秘書が逮捕されたことについて、「無理筋を事件にしようとしている形跡もある。こんな大捕物帳をするような事件ではない。政治資金規正法の虚偽記載容疑に止まらない事件として成立させないと、検察の大失態になるが、なかなか有罪立証は難しい」と述べた。


仙谷でさえ、当初はこんな見方をしていたのである。
しかし何時の頃からか、事件を小沢排除に利用し始めた。
そして見事に小沢一郎を無期限の党員資格停止にまで追い込むことに成功した。

その彼らも、現在の体たらくをみれば、一時の快をむさぼっただけであることは明らかである。
政治家としての評価はどん底にまで落ちている。
決して勝者とは言えまい。

国民もまた被害者であるのは言うをまたない。
最大の被害者と言うべきである。

たった一人勝者がいる。
官僚である。

政治主導。
特別会計見直し。
天下り禁止。
すべて有耶無耶になってしまった。
このままこの国は、顔の見えない”官僚”という不思議な集団に支配されつづけるのか?

国民にとって残された唯一の希望は小沢一郎である。
この官僚主権国家をひっくり返せるのは小沢一郎しかいない。

小沢一郎は決起の時期を計っている。
タイミングは、菅の、自発的か追い込まれてかはともかく退陣決定とそれに続く代表選挙の時か?
菅が解散・総選挙を強行したときか?

昨年の代表選挙では200人の議員が小沢に投票した。
小沢一郎には、コアな支持議員が100人程度はいるようだ。
あと100人程度の議員は、すくなくとも検察やマスコミのキャンペーンを鵜呑みにしないで自己判断のできる最低限度の知性は持っている。

小沢一郎が再び200人を糾合して民主党内で主導権を握れるか?
それができなければ……。

いずれ必ずやってくる総選挙に焦点を合わせた”新党立ち上げ”。
早すぎればマスコミが狂気の反・小沢キャンペーンを繰り広げる。

官僚以外皆敗者という状況のなかで、小沢一郎が最終的に勝者になるか敗者になるかはまだ見えない。



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