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【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的かつ非正統的な歴史書等をいいます。 現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

人間の生き方をお金で量る……石原慎太郎というバカ者

カンボジアのポル・ポト政権(クメールルージュ)は残虐極まりない政権だった。
しかし今思うと、ただ一点共感できる政策がある。

クメール・ルージュは食糧増産を図る為、プノンペンなど大都市住民、資本家、技術者、知識人など知識階級から一切の財産・身分を剥奪し、農村に強制移住させ農業に従事させた。
(ウィキペディアより)

ポル・ポトのように処刑とまでは言わないが……。
政官財学報の腐りきった現状を見ると、今の日本にこそ必要なことではないかとつい思ってしまう。

原発・沖縄・消費税・小沢裁判・TPP……。
良心のかけらもない連中が好き勝手をやっている。
政治家、官僚、裁判官、検事、学者、財界人そして特にマスコミ……。
この国の頭脳を担うべき階層が腐りきってしまった。

「努力した人が報われる社会を!」とこの連中はいう。
こいつらの言う「努力した人たち」というのは、たくさんお金を儲けた人たちのことである。
この人たちに、「もっといい暮らしを!」
そのためにもTPP!

この連中にとってはお金を稼ぐ産業こそがいい産業なのだ。
農業だって輸出できる作物を作ればいい、とこいつらは言う。
そんなことのできる農家は全体の内の1%か2%に過ぎない。
あるいはそれ以下だろう。
それ以外の農家はつぶれてもいい。
その分、自動車や電気、機械等で稼げばいいと思っている。

年収2、3百万程度の農家など、工場労働者になればいいではないかという。
年収2、3百万でも田舎の農村だからこそ食べていける。
自給+金のかからない生活+自分の家。
この人達が農業で食えなくなれば、即失業・生活困窮者になる。
簡単に工場労働者にもなれない。
田舎にすぐに働ける工場などはない。
都市に出て行っても悲惨な生活が待っている。

貿易収支が改善して賃金労働者の雇用が多少増えても、それに数倍する人たちの生活が壊されていく。

たとえば石原慎太郎という馬鹿者がいる。

第23 回 地方分権改革推進委員会 議事録
1 開催日時:2007 年10 月15 日(月)

先般、御徒町という世界に一つしかない、日本にとっても象徴的なまちから、つくばという非常に先端的な技術開発をしているところまで、つくば新線が開発されました。試乗もしましたし、いろんな思いがあるので時々乗るのですが、あの線は日本で最も大きな荷重面積である関東平野を初めて南北に走った。その周りは全部空き地です。

例えば、先ほど申し上げたつくば新線なんかも、東京の、首都圏の中に全くがら空きのスペースがあったわけですね。


石原慎太郎には、筑波エキスプレス沿線の豊かな田んぼや畑が、
「その周りは全部空き地」
「がら空きのスペース」
にしか見えなかったのだ。

この男の目には田んぼや畑は土地の無駄遣いとしか映らない。
そこに実る稲や野菜が想像できない。
そこで働き、そこで暮らす人々の姿も見えない。
ただ「がら空きのスペース」にしか見えないのだ。

自動車や電気製品の輸出で一千万円稼いでも一人しか食えない。
農家なら3世帯も4世帯もが食える。

国の姿をお金でしか量ろうとしない連中がいる。

人の暮らしや生き方は数字では表しきれない。
しかし、この連中には数字しか見えない。
お金でしかものを量れない。

しかもその数字さえごまかすときては、なにをか言わんや、である。
人々の暮らしや生き方を無視して、わずかばかりの経済効果を過大に喧伝してむりやりTPP参加に持っていこうとする。
原発での被害は可能なかぎり数字を低くする。

オスプレイは落ちない。
大地震はやってこない。
大津波はやってこない。
大原発事故は起こらない。
自分の任期中は!

安倍自民党政権とその取り巻きは、これらの前提条件のもとで元気に生きている。



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検察に嵌められた政治家たち検察に嵌められた政治家たち
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日銀総裁選びへの疑問……アベノコミックス

内閣総理大臣    安倍 晋三

財務大臣
内閣府特命担当大臣
(金融)
デフレ脱却・円高対策担当
          麻生 太郎

経済産業大臣
内閣府特命担当大臣
(原子力損害賠償支援機構)
原子力経済被害担当
産業競争力担当
          茂木 敏充

経済再生担当
社会保障・税一体改革担当
内閣府特命担当大臣
(経済財政政策)
          甘利 明

この顔ぶれだけでもかなり恐ろしい。
この連中が国の、経済・財政・金融の権限を握っている。
更に恐ろしいことが起こりつつある。

日銀総裁人事、近く提示へ 安倍首相「デフレ脱却に強い意志持つ方」  (産経ニュース 2013.2.18 )
参院予算委員会は18日、平成24年度補正予算案の実質的な審議を始めた。安倍晋三首相は新しい日銀正副総裁の条件で、「私と同じ考え方を有し、デフレ脱却に強い意志と能力を持った方にお願いしたい」との意向を改めて表明した。

日銀と政府が同じ方向を向いて協力するのは効率的ではある。
ただし、歯止めは利かなくなる。

なんといっても、内閣総理大臣が、「私と同じ考え方を有し」ている人間を選ぶのである。
安倍晋三と同じ考えの日銀総裁など、悪夢である。

大臣は首にできるからまだいい。
安倍内閣もどうせ長くはもたないだろう。
しかし日銀総裁の任期は5年である。
任期中、首にはできない。
本人が辞意を表明しない限り、5年間はそこに座っているのである。

安倍が辞めても、どうせまた自民党の中でたらい回しをするだけだ。
大した違いはないだろうが……。

しかし、この先何が起こるか分からない。
安倍とは考え方の違う内閣が、突如誕生するかもしれない。
まともな経済・財政・金融政策を進めようとする内閣が誕生するかもしれない。
そのとき唯一人、安倍晋三の双子の片割れのような日銀総裁がいたらどうなる?
日銀が政府の足を引っ張ることになる。

新日銀総裁には、「安倍晋三と同じ考えのひと」というレッテルがすでに貼られてしまっている。
そしてそれが彼の金融政策の縛りになる。

もしかすると次の内閣に備えた安倍晋三の時限爆弾ということか。



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自民党の良識を当てにしなければならない情けなさ

安倍晋三はもしかすると日本憲政史上最強の権力を握ってしまったのかもしれない。
これまででは考えられない無茶な公約を掲げて勝ってしまったのだ。
しかも勝ち方が半端じゃない。

憲法改正・国防軍・集団的自衛権を掲げて勝利してしまった。
国民はそれを受け入れてしまったのだ。

原発廃止とは口が裂けても言わなかった。
国民は、3年間でベストミックスを探るという詭弁を受け入れてしまった。
原発の維持・推進・増設を認めてしまったのだ。
『安全』を確認して、と言っても意味がない。
事故が起こるまでは安全といい続けるのだから。
無事に廃炉ができて始めて『安全だった』と言えるのである。
わずかの電力不足を口実に国土と国民の命を賭けることを認めてしまったのだ。

消費税増税を受け入れてしまった。
にもかかわらず、200兆円の公共事業も受け入れたのだ。

社会保障とは対極にある政策である。
財政再建とは相容れない政策である。

増税は不景気を呼ぶ。
公共事業に経済効果は見込めない。

消費性向の高いところからお金を吸い上げ、消費性向の低いところに流し込む政策である。
経済波及効果・乗数効果の高い層のお金を反対側に移し替えるだけである。
内需拡大には背を向ける政策なのである。

”国益に反しない限り”という枕詞つきでTPPを受け入れてしまった。
アメリカに従うことが国益と言えば何でもできる。
『自由貿易』とは強者の論理である。
必ず勝者と敗者がいる。
自由貿易を進めてきたから世界の経済は発展してきたではないか、というのは間違いである。

『自由貿易』で発展してきたのは『強者』の側である。
『弱者』の側は、押しつけられた『自由貿易』にもかかわらず、努力を重ねて遅々たる歩みながらも前進してきたのである。
自由貿易とは双方の国力が等しく、かつ双方で完全雇用が実現している場合にのみ双方の利益となる。

国民は、アホなインフレターゲットを認めてしまった。
アホな経済政策を受け入れてしまったのだ。
『よいインフレ』と『悪いインフレ』がある。
需要増によるインフレは許せる。
需要不足のままの物価上昇は国民生活をさらに苦しめる。
エネルギー価格、資源価格の上昇、円安による物価上昇は国民生活にとって決してプラスにはならない。
恐怖でさえある。
安倍にはそんなことはどうでもいい。
『皆さん、見事に物価は上がったじゃありませんか!』
国民生活を破壊し終えて、きっと得意げに叫んでいるだろう。

すべてやってはいけないことだけを並べ立てたのが安倍の選挙公約なのである。
それを承認してしまった国民にそれを止める力はない。

安倍は、公明党・維新の会・みんなの党を、ときには民主党をも自在に操りながら好き放題をやっていく。
一人の巨人に擦り寄るこびと達。
もはやだれにも止められない。
外部の力ではなんともならないのだ。
唯一、内部からの抑止力が働いたときにブレーキがかかるだろう。

国防軍は無茶だろう。
原発は危険だ。
消費税は間違った政策だ。
200兆円はシロアリのエサになるだけだ。
TPPには危険だから近づくな。

内部の声だけしか安倍を止められないだろう。
しかし、自民党の内部からそんな声が挙がる可能性はなさそうだ。

淡い期待はある。
衆参合わせて400人近くの国会議員を要する大政党・自民党なのだ。
少しは、良心・良識の持ち主もいるかもしれない。
党のどこかに良識のカケラが残っているかもしれない……。

可能性としては欲に駆られた自民党議員達による内部抗争が持ち上がることぐらいか。
自民党政権にブレーキを掛けられるのは、これしかなさそうだ。

あとは下痢でも鬱でもいいから再発してくれることか。

まったく情けない事になってしまった。



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安倍晋三という選択

自民党の候補者に票を投ずることは安倍晋三を選択するということである。
愚かすぎる選択である。

愚か過ぎるというのは、安倍晋三のことではない。
安倍晋三を選択する多くの善意の有権者のことである。
何度騙されれば気がつくのだろうか?

安倍晋三は前回の政権放り投げの理由を病気のせいだといっている。
あのときだれもが安倍は精神的に追い込まれて辞任に至ったと思っていた。
本人も病気のことなど一言も言わなかった。

ウィキペディアからざっと経過を辿ってみよう。

2007年7月29日の第21回参議院議員通常選挙
『私を選ぶか、小沢さんを選ぶのか』と言って、小沢さんを選ばれて惨敗してしまった。

2007年9月10日に第168回臨時国会が開催され、安倍は所信表明演説の中で「職責を全うする」などという趣旨の決意を表明した。

2007年9月12日午後2時(JST)、「内閣総理大臣及び自由民主党総裁を辞する」と退陣を表明する記者会見を行った。

退陣表明の翌日(9月13日)、慶應義塾大学病院に入院。検査の結果、胃腸機能異常の所見が見られ、かなりの衰弱状態にあると医師団が発表した。

退陣表明したあとで検査しているのである。
検査のあとでさえ、機能障害というだけで病名らしいものは発表されていない。


9月25日、内閣総辞職

安倍は辞任後の2011年に掲載された『週刊現代』へのインタビューで、特定疾患である「潰瘍性大腸炎」であったことを明かしている。


安倍晋三は、病名も分からぬうちに辞任表明をして、そのあとで検査入院したのである。
政治家は病気を隠したがるとはいえ、これは余りにも奇妙な経緯である。
辞任という決断をするのなら、その前に検査をするのが筋である。
検査をして、再起不能というのであれば、そのとき辞任すればいい。
一週間や二週間、総理が入院していたってかまわない。
その間、しっかりした代理を置けばすむことである。
人間いつ病気になるか分からない。
総理大臣は、健康でなければならないが、病気になることもあるだろう。
そのたび、総理大臣を辞めねばならないというのは馬鹿げていよう。

不祥事続きの閣僚達。
参院選の敗北。
行き詰まった国会運営。
それらが重なって精神的に追いつめられていたのが本当のところだろう。

普通の国なら、一度精神的な弱さを露呈した指導者は復活できない。
指導者として失格の烙印を押されてしまう。

精神的な弱さのある指導者というのは、国家の重大なリスクである。
いつも順風とは限らない。
一旦逆風が吹き出したらまた同じ状態になるかもしれない。

安倍晋三は今では自分の辞任の理由が『潰瘍性大腸炎』だったと、自分自身で信じ込んでいるかのようだ。
過去を都合良く変えられる人間なのだろう。
それもまた大きなリスクである。

安倍晋三に国民の命の重さを背負える精神力があるのか!



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総選挙を免罪符にして自民党のやりたい放題が目に浮かぶ

あの選挙公約とあの顔ぶれで自民党が勝ってしまったら、この国は一体どうなるのか?
国防軍と集団自衛権!
ありもしない大量破壊兵器を口実にイラクに戦争を仕掛けたアメリカにつきあうのか?
タリバン攻撃が自衛権なのか?
百歩譲れば、テロの攻撃を受けたアメリカにとっては自衛権の発動と言える戦争かもしれないが、国土を攻撃されていない日本には出兵の大義はない。
アメリカの身勝手な戦争につきあう必要はない。
自衛という言葉でごまかしているが、言ってるところは集団的攻撃権・集団的交戦権とでも言うべきものである。

その後に待っているのは徴兵制であろう。
絵空事ではない。
彼らは本気でそれを考えている。
当然、愛国教育が必須である。
日の丸・君が代で国民に徹底的に”愛国心”をたたき込もうとする。
それには教科書が要る。
右翼愛国教科書を全国の生徒が使うことになる。

「国民がそれを望んだのだ!」
「国民が私を選んだのだ!」

原発は思いっきり再稼働に大増設!
経済発展のために原発は不可欠だと。

TPP推進!
なぜならアメリカがそれを望むから。

沖縄基地、オスプレイ?
今のままで問題なし。
外交を立て直すと言ったではないか。
外交とはアメリカと仲良くすること、アメリカの言うことをきくことではないか!

公共投資は200兆円。
それも前から主張しているではないか!

安倍晋三は言っている。
「わたしたちはできることしか約束しないのです」
安倍晋三は、国防軍も憲法改正・自主憲法制定も200兆円も本気でできると思っているのだ。

「財務省と日銀、民間が参加する『官民協調外債ファンド』を創設し、基金が外債を購入する」
バカとしか言いようがない。
外債とはアメリカ国債のことだろう。
今でさえ100兆円のアメリカ国債を持っているというのに、これ以上増やしてどうするつもりだ。

売ればドル安つまり円高になる。
アメリカ国債は売れない債券なのだ。
永遠にアメリカに貢ぐだけなのだ。

安住以下である。

しかし、安倍や自民党は言うだろう。
公約に入っていたでしょう。
約束したことは守るんです!

09年民主党マニフェストは守らなければならない約束だった。
今度の自民党の政権公約は守ってはいけない公約なのだ。



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検察崩壊 失われた正義検察崩壊 失われた正義
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